少年ヒロポン患者急増、薬代欲しさに悪事 朝日新聞引用

1949年10月22日 (昭24)
京都府
 好奇心から男女学生にも、ヒロポン中毒者がでる咋今だが、東京都立児童相談所に送られてきた少年男女二千百三十二名についてヒロポン使用率を調査したところ、六割(ヒロポン以外の興奮剤も含む)の多くを数えた。十四歳未満の子供の使用がその六割七分に達し、さらにその八割三分が薬欲しさに施設を脱走して悪事を繰り返している。また十九日、同相談所が上野付近の浮浪児四十六人を収容したが、その八割が使用者で十歳の少年までいた。このうち三割が中毒者だった。「ノガミのトラ」という十三歳の少年は一日八十本のヒロポンを注射、薬代欲しさに五月以来収容所を八回も脱走、毎日五千円以上のスリや空巣を働いていた。むろん、「薬」は劇薬に指定されており、その販売法も制限されてはいるが、中毒患者は違反業者やブローカーの手から一箱(十本入)百二十円ぐらいで簡単に入手できるという。中毒症状が進むと一日数十本注射しなければ我慢できなくなる。(朝日10.22)
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