19歳が保険金狙って両親と妹殺害

1952年12月22日 (昭27)
兵庫県
死者:1人
 兵庫県神崎郡の自宅で、長男(19)が就寝中の父親(49)、母親(44)、長女(6)の顔や頭を斧で滅多打ちにして殺害、3男(9)に重傷を負わせ、手を洗ってからナイフでドアを傷付けて部屋を物色して強盗が入ったように偽装して知らない振りをして寝床に入って発見されるのを待っており、翌日追及されて自白した。姫路工大付属高校を3年前に中退して、豆腐屋を経営しながら夜間高校に通っていたが仕事が忙しくなったので2年前に中退、肝臓病で寝たきりの母親の看病もしていた。勉強好きで文学好き、新聞部では論説委員を務め、短歌や俳句に堪能だった。両親が5万円づつの簡易保険に加入したので、これが手に入ると好きな株ができると殺害を計画したもの。両親は弟と妹ばかりを可愛がり、とくに父親とは仲が悪く疎外感もあった。犯行前日にはスタンダールの『赤と黒』を読んでいた。
 翌日の取調べ中に心境を書きたいと紙と鉛筆を要求して「五臓六腑に五寸クギ、胸は早鐘血の涙、一時の迷い何故に三千世界を尋ねてもまたと二人となき親を殺せしわが身がにくしや」などと播州音頭調の文章を書いたりしているが、食事も平らげ、危篤状態の弟の容態などもまったく気にかけていない。
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