悪い紙芝居を見ない運動(東京) 朝日新聞と毎日新聞引用

1953年06月17日 (昭28)
 昨年三月、紙芝居業者たちの「紙芝居倫理管理委員会」が発足したものの実があがらぬため、都教育庁では、「悪い紙芝居を見ない運動」を展開、お父さんやお母さんの監視で悪い紙芝居をボイコットすることになった。
 都内の紙芝居製作者は十七社(全国では三十社)、業者は二千人(全国八千人)。毎日延べ六十万人の子供を集めている。小学四年生以下の子供がその大部分で、下町の子が九十%を占める。紙芝居の内容は卑俗で好奇的なものが多く、純真な童心を傷づけるものが多い。教育庁では、紙芝居コンクール、業者講習会などを開き、良い紙芝居の充実をはかる方針、(朝日1.21)
 ところが、この年五月、日本社会党世田谷支部婦人対策部長ら三名が、「こんなヒドイものをやっている」と都教育庁に抗議。この紙芝居は「執念の蛇」と題する連続物の二十二巻で、ある淫奔な女が情夫を次々につくり、あきた男は片っぱしから殺し女はその男たちの亡霊に悩まされ、幽霊に向ってビストルを乱射する、というとんでもない内容。この紙芝居業者は「倫理視定委員会」に加盟していなかった。(毎日5.19)
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