学校よそに男女生徒数十名が桃いろ享楽 神楽坂の巣窟へ断 国民新聞引用

1937年02月28日 (昭12)
東京都
神楽坂署保安係では牛込区肴町三三喫茶店「すゞめ」こと井上よし(三五)方に男女学生の出入が激しいのを怪しみ、よしを留置取調べたところ、昨年来「すゞめ」会の名の下に男女学生数十名を集め桃色会を組織、手紙の交換やピクニツク酒の会などと学生にもあるまじき怪しげな交際を楽しんでゐたことが判明したので関係者を続々召喚取調べを続けてゐる。

 男子会員は渋谷区代々木大山町一〇六七錦城中学校四年生伊藤隆二(一八)-仮名-他同中学生八名、法政商業生十名、昭和第一商業生十名、同卒業生五名、早稲田中学生一名、順天中学生五名、日大予科生五名、東京歯科医専五名等、女の会員は牛込区新小川町三の六恵助長女日本高女中途退学高田照子(一六)-仮名-他日本女子商業生二名、日本精華高女生三名、千代田高女生五名、同卒業生一名、京華高女五名、日本高女三名及び神楽坂付近の半玉三名、タイピスト三名でこれ等数十名の男女は小グループを作り、昨年春豊島園にピクニツクをしたのをはじめ、同八月には前後三回に亙つて片瀬海岸に海水浴に出かけ、更に十二月廿五日のクリスマスには神楽坂のカフエー「ドンプ」で晩餐会を、本年一月二日には神楽坂のスタンド「ミカド」で新年宴会を開いたりしてゐるが、平常は毎日午後二時から八時まで会員相互の親睦を結ぶといふ名目で酒を飲み莨(たばこ)をふかしなど学校そつちのけの乱痴気振りを発揮してゐた。同署では即時同店の営業停止を命じ、引続き男女学生を召喚説諭を加える。

(国民新聞2.28夕刊引用)
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