18歳(満16~17歳)の家庭内暴力の娘を父親が殺害未遂

1937年05月02日 (昭12)
東京都
東京市大森区の自宅で深夜2時、父親の工員(52)が寝ている次女(18)を薪割りで頭などを殴って3週間の傷害を負わせたが病院に運んで自首した。次女は小卒後に女工になったが長続きせずカフェーの女給になり、涙を流して注意した母親(50)の顔を殴ってケガを負わせるなど警察に相談しても暴れ続けるため両親は知人宅に避難していたが、父親は将来を悲観して家に戻って殺害しようとしたもの。

 5.4に60歳くらいの男が刑事と名乗って訪れ、精神異常ということにすれば釈放できると、診断料と煙草代を要求、重傷の娘を看病していた母親からなけなしの6円を詐取した。新聞で報道されると減刑嘆願書や見舞金5円などが集まり、回復した娘は毎日留置場の父親を見舞って涙を流して非行を悔い真面目に働くことを誓い、父親も「我が身はもうどうなっても」と泣いて喜ぶ美談となり、6.24に起訴猶予で釈放された。
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