29歳ニートが死刑になるため母親殺害

1944年07月07日 (昭19)
秋田
死者:1人
秋田県江刺郡の自宅で午前4時、4男(満29歳)が炊事中の母親(69)の頭をナタで数回殴り、倒れたのを見て立ち去ろうとしたが兄嫁が母親を連れて逃げようとしたのでさらに数回母親を殴って殺害、駐在所に自首した。

 高等小学校と農学校を卒業して小学校の代用教員を3年勤めていたが虚弱のため退職して昭和13年から部屋に閉じこもり、近所の者だけではなく家族とも接触を避け、自分の不健康は亡き父のためだと仏壇を壊し、母親に暴力を振るっていた。やがて厭世的となり、死ぬために母親を殺害して死刑になろうと計画したもの。中流の農家。弁護士は心神喪失を主張したが、盛岡地裁は心神耗弱のみ認めて懲役15年の判決を出した。
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